2015年4月25日と5月12日に起きたネパール大地震の影響で、約9000人以上が死亡し、家屋50万戸以上の倒壊という被害をもたらした。地震直後には、カドマンズ本願寺のメンバーを中心にボランティアの人々と合同で食料の配給を行った。その活動を行うにあたって現場で起きた問題点は、一人ひとり平等に食料をいきわたせる状況をつくることが困難であったことである。また、その配給場所に行く道中では、食料を求めて人々が盗難をするということが起こった。その理由としては、地震が起きる前からネパールの政府が不安定な状況下にあり、人々は政府に対しての不信感からそのような犯罪を起こすことになった。そんな政府の状況は、人々の精神的不安をつのらした。さらに、ネパールへの海外からの支援は、マネージメントがうまくいかず、多くの物資が空港に残されることとなった。食料は腐敗し、医療器具は清潔な場所に保管されることなく、使えなくなった。またそれらの腐敗物の処理にも問題が起きた。現在、7月の状況では雨期に入り雨の影響でカトマンズ市外の村では、山崩れが起こり、道や建物も倒壊した。その影響によりカトマンズから離れた村では、多数の犠牲者が出ている。そのため、カトマンズ市内に避難してくる人々もいる。
現在の復興活動において、カドマンズ本願寺の活動は、学校の再建に重点を置いている。なぜならば、学校を再建することにより、昼間は教育の場として使われ、夜は避難所としても活用できるからである。その学校はカドマンズ市内から、約65kmの場所にあり、道の倒壊によって再建のための機材を運ぶのはとても難しい状況にあった。学校があるHaibung -8 gau , Sindhupalchokという村は、約90%の建物が倒壊していたのである。そのため、多くの人が家をなくし、直ちに宿泊所となる学校の再建が求められた。しかし、雨期に入ってから再建した学校は仮のドアや窓の強度が弱く、水による被害がでた。そのドアや窓の強化のために、再びカトマンズ本願寺のメンバーは現地に向かい活動している。これからの復興活動において、雨期の被害で家をなくした人々、カトマンズ本願寺のメンバーを中心にして受け入れるという対策が必要になる。現在、日本のメディアでネパールの情報は、あまり流れていないが、実際に余震はまだ続いている。それにより、人々はまだ精神的にも不安な状況にある。地震を含めた自然災害は、予期せず起こるため、その際にカトマンズ本願寺が人々のためにどのように対応できるかが問題となっている。
2015.7.8 アシュマ
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